こんにちは、池袋東口託児所「つながり」、保育士の柚木です。
皆さん、赤ちゃんを抱っこしていると『抱っこ癖がつくから』なんて言葉を聞いたことはありませんか?
この『抱っこ癖』または『抱き癖』とも言われていますが、色々なことを言われています。
しかし、この『抱っこ癖』について間違った認識が広まってしまっているのです。
今回はこの『抱っこ癖』についてまとめていきたいと思います。
目次
抱っこ癖はわるいもの?・抱っこ癖ってなに?
そもそも抱っこ癖とは泣いたりグズったりした赤ちゃんが抱っこしないと泣きやまないような状態が繰り返される様な状況の事です。
抱っこしていないとグズる、寝てくれない、布団に寝かせると泣き始めるなど赤ちゃんを抱っこしてばかりで、他のことが何もできなくなってしまいます。
だからと言って赤ちゃんを放置する事はできませんから、抱っこしていると「抱っこ癖がつくからやめなさい」と言われたりします。
その理由として「甘やかすと子どもが自立できなくなる」なんて言う人もいます。
そしてそんなことを言うのは大抵が年配の人です。
そんなことを年配の人に言われてしまえば初めて子どもを持った親は「そうなんだ」と思ってしまいます。
これがいまだに抱っこ癖つくなんて言われ続けている理由になります。
しかし、この抱っこ癖が言われ始めたのは50年ほど前にアメリカの育児法が日本に伝わったことから広まったと言われています。
そしてこの「むやみに抱っこすると自立心が育たない」というのは、いまでは間違った考えであるとされています。
それは赤ちゃんの「抱っこ」と「自立心が育たない」は何の根拠もなく、頻繁な「抱っこ」が自立心には影響しない事が医学的に判明しているからです。
抱っこ癖はわるいもの?・抱っこは信頼の証
抱っこ癖がつくから抱っこしないという考えが間違いであるとわかったところで、次に赤ちゃんの抱っこについて考えてみましょう。
赤ちゃんは抱っこされることによって親からの愛情を感じ、守られていると安心します。
これはつまり抱っこに愛情表現、ストレス解消、不安軽減などがあるという事です。
赤ちゃんが抱っこを求めるという事はその相手に対して抱っこされると安心が得られる、不安を感じていないという事になります。
つまり赤ちゃんからの求められる抱っこは信頼の証と言えるでしょう。
そして親からの愛情と守られているという事を感じられて初めて、子どもは自分と親以外の外の事に興味を持てるのです。
その外への興味が子どもの自立心へと繋がっていくと言えるでしょう。
抱っこ癖はわるいもの?・抱っこを拒否していると
赤ちゃんは泣くことで、自分の要求を伝えています。
しかし、「抱っこ癖がつくから」と抱っこしてもらえずに放っておかれた赤ちゃんは次第に「泣いても自分の事をかまってもらえないし要求は通らない」と思うようになってしまいます。
そして構ってもらえず要求も通らないとなると赤ちゃんは泣いて自分の要求を伝えようとしなくなります。
それが「サイレントベイビー」と言われる泣かない子どもです。
それは大人しくて手がかからない赤ちゃんなどと言ってはいられません。
自分の意思を親に伝えようとせず、飲み込んでしまうという事は親に対して愛情も信頼も感じられていないという事なのです。
つまり抱っこ癖がつくからと赤ちゃんの抱っこを拒否するという事は子どもの愛情も信頼も一緒に拒否してしまっているという事かもしれないのです。
抱っこ癖はわるいもの?・まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回の『抱っこ癖』は50年も前の考え方であり、今では間違った考えであるとされています。
むしろ赤ちゃんの抱っこはとても大切なことだという事がわかっていただけたのではないかと思います。
そして子どもの自立心を育てる、親との愛情、信頼関係を構築するのに抱っこをしないというのはマイナスの要因にしかなりません。
愛情を伝えたり信頼関係を築くためにも、できるだけ抱っこを通して伝えてあげる方が良いでしょう。
とは言っても、ママやパパが無理をしすぎてはいけません。
抱っこをできない時ももちろんあると思います。
いつでも抱っこをするという事ではなく、赤ちゃんが求めているタイミングでしっかり応えて、できる範囲で赤ちゃんを抱っこして触れ合うようにしていきましょう。