こんにちは、池袋東口託児所「つながり」、保育士の柚木です。
子どもって実に気まぐれではないですか?
張り切ってやっていたと思ったら急にやる気がなくなって途中で飽きてしまったり、興味が無かったのに突然夢中になり始めたり、子どものやる気スイッチがどこにあるのかわからなくて困ってしまう事もあるのではないでしょうか?
今回はそんな気まぐれな子どものやる気についてまとめていきたいと思います。
目次
子どものやる気・やる気ってなに?
まずは子どものやる気について少し考えてみましょう。
そもそも子どもがやる気を出すのと大人がやる気を出すのは同じものなのかと考えると、少し違うものと言えます。
まず子どものやる気はその事そのものに興味があるかどうかが大きな要因となります。
そのことが楽しそう、面白そうと判断すればやる気になります。
逆に楽しそうと思えなければやる気にはなりません。
つまり自分の感情、気持ちが素直にやる気に繋がります。
対して大人のやる気は子どもと同じように興味がある事、楽しそう、面白そうと思える事にやる気を出すのは同じですが、それだけではありません。
自分がやらなきゃいけない事、なぜやらなくてはいけないのか、やったらどうなるのかなどその事の興味や楽しさだけでなく、任されたことへの責任感や期待に応えようとする気持ち、自分がやらないと周りに迷惑をかけてしまうかもしれないという気持ち、等々その他様々なものを合わせて考えた上でやる気に繋げていきます。
このように子どものやる気と大人のやる気では違いがあります。
子どものやる気を出させようとして大人と同じ感覚で「一度言ったんだからちゃんとやりなさい」や「自分で散らかした物は自分で片づけなさい」といった言葉では子どもはやる気にはなれないのです。
もちろん成長してくればできるようになっていくでしょうが幼稚園や保育園に通っている就学時前の子ども達のやる気を引き出すのは難しいでしょう。
子どものやる気・やる気になる理由
では次に子どもがやる気になる理由について考えてみましょう。
前の項でも書きましたが、子どものやる気はその事そのものに興味があるかどうかが大きく関係してきます。
初めての事であれば楽しそう、面白そうと思えるかどうか。
以前やったことがあれば、以前の時は楽しくできたのか、面白かったかどうか。
そういったその事自体に興味を持てるかどうかが子どもがやる気になれるかどうかに繋がります。
逆に初めての事でなんだかよくわからないから面白そうに思えなかったり、以前失敗してしまったことで苦手意識を持ってしまったりすると子どもはやる気を出すどころか、やりたくなくて避けようとしてしまいます。
また、大人の様に「~しなければならない」というように考えてやる気になるという事は最初は難しいことだと認識しておきましょう。
その中でその事自体にやる気が無かったとしても例外的にやる気になることがあります。
それこそが一緒にいる相手の存在です。
あまり興味がないことでも仲の良い友達に誘われたらやる気になった、以前失敗してしまって苦手意識を持っていても大人の誘い方次第でやる気を引き出せた、等々…周りの関わり方次第ではやる気のなかった子どものでもやる気を引き出せることがあるのです。
というわけで次は子どものやる気を引き出すために大人はどう関わっていけばいいのかをまとめてみましょう。
子どものやる気・大人の関わり方
それでは子どものやる気を引き出すために大人はどのように関わっていけばいいのか考えていきましょう。
まず考えるための大前提として前の項でも書いた通り、子どものやる気は子どもが興味を持てるかどうかにかかっているという事です。
子どもが興味を持ったのなら後は大人が関わらなくてもやる気になります。
つまり大人はその事を”やらせる”ことを考えるのではなく”興味を持たせる”ことを考えた方が子どものやる気を引き出しやすくなるということなのです。
なので子どもにやりなさいと指示するのではなく一緒にやろうと誘い掛ける、終わった後に一緒におやつを食べようと乗り越えた先の楽しい事を知らせるなどして始めるきっかけを作ってあげると良いでしょう。
そしてやっている途中ではあまり大人から子どもに話しかけたり、やり方を勧めたりせずに見守りましょう。
子どもがやる気になり集中しているときに良かれと思って話しかけたりするとせっかく集中していたところを邪魔してしまう事になり、逆にやる気をそいでしまう事になりかねません。
ただし、楽しさから子どもが話しかけてきたり、子どもがやり方がわからなくなっている様子の時はちゃんと応えてあげないと子どものやる気はなくなってしまいますので注意が必要です。
また、一緒にやっている時も大人と子どもとしてではなく、同じことに取り組んでいる仲間として接してあげると子どものやる気が長続きしやすくなります。
そして、できた時にはたくさん褒める、感謝を伝える、一緒に喜ぶ等…子どもが楽しかった、やって良かったと思えるようにしてあげることです。
終わったら最後にちゃんと褒められたり、ありがとうと言って感謝されたり、一緒に喜んだりして楽しい、嬉しいといったプラスの感情を子どもが感じられれば、もし子どもがその事に対して嫌だったなと思っていたとしても次にやる時になってもまた褒めてもらえたり、喜んでもらえるかもと思ってやる気に繋がるかもしれません。
つまり次回の時のやる気を引き出すための第一歩はこの終わった時の対応だと言えます。
物事をその1回だけで終わらせるのではなく、次回以降も子どもが気持ちよく取り組めるように最後まで子どもに気を配ってあげましょう。
その他にも3歳ぐらいの子どもはお兄さん、お姉さんとして頼られるのが嬉しくなる時期ですので、お手伝いやお仕事としてお願いしてお兄さん、お姉さん感を演出してあげると子どもはやる気になりやすくなります。
また5歳ぐらいの子どもは責任感が芽生え始める時期には今日はこれ、明日はこれと日替わりや当番制にしてみるのも良いかもしれません。
後は電車や車、お姫様など子どもが好きな事に絡めて興味を持たせていくのも良い方法です。
子どものやる気を引き出す方法は子どもの年齢や発達の段階、趣味嗜好などによってそれこそ千差万別です。
また日々の心身の状態によっても違ってきます。
一つの方法にとらわれず色々な方法を試してみましょう。
子どものやる気・まとめ
ここまで子どものやる気についてまとめてきましたがいかがだったでしょうか?
子どものやる気は大人よりもずっと素直なもです。
大人と同じようにしてしまっては中々子どものやる気は引き出せない事もありますので関わり方には注意しましょう。
簡単にまとめると、大人は最初に子どもの興味を掻き立てて、やっている途中は子どもからの要望が無い限り見守り、終わった後は満足感や喜びや嬉しいといったプラスの感情を子どもに感じさせてあげるようにしてあげましょう。
イメージとして大人が手を引いてあげるのではなく、子どもの背中を押してあげるように心がけるといいと思います。
ただし場合によって臨機応変に対応する事は必要です。
また子どもが苦痛や苦手意識を感じさせないように心がけるだけでもやる気になりやすくなりますので、いつもの関わり方を考えてみるのもいいと思います。
こうして子どものやる気についてまとめていくと、子どものやる気スイッチは背中にあって、自分では押せないけれど他の人には簡単に押してあげられるんだなと思いますね。
今回の記事が少しでも皆様の子育てのお役に立てればと思います。