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子どもが赤ちゃん返り!対処法と注意点

こんにちは、池袋東口託児所「つながり」、保育士の柚木です。

前回に引き続き、今回は子どもの赤ちゃん返りについてまとめていきたいと思います。

下の子が生まれて、今まで出来ていたことをやらなくなったり、必要以上に甘えてくるようになるなどの行動がみられる赤ちゃん返り。

前回の第1回目では赤ちゃん返りの原因と行動についてまとめましたが、第2回目の今回は赤ちゃん返りの対処法と注意点について紹介していきたいと思います。

 

目次

子どもの赤ちゃん返りへの対処法

前回の記事で赤ちゃん返りの原因は下の子に嫉妬したり、もっと自分を見てほしいという欲求だったり、引っ越しなどの環境の変化によるものとご説明いたしましたが、つまりは子どもの不安やストレスなど言葉にできない気持ちの表れです。

しかし、忙しいときに甘えられるとイライラしたり、怒ってしまったりするかもしれませんが、なるべくそれらの気持ちを受け入れてあげましょう。

子どもの赤ちゃん返りは大人からの愛情を実感したい、不安だから安心したいと思って出しているSOSのようなものです。

子どものサインを理解して、上手に対処できるようにしましょう。

叱らない

子どもがくっついてきて離れなかったり以前できたことを「できない」と言い出したりすると、赤ちゃんのお世話や家事を邪魔されているようで困ってしまうかもしれませんが、子どもは困らせようとしているわけではありません。

「もっと自分にかまってほしい」「ちゃんと見ていてほしい」という気持ちを言葉にできず、赤ちゃんのような行動を取ってしまっているのです。

そんな親の愛情を確かめたい子どもの気持ちを理解せずに叱ってしまうのは良い対処法ではありません。

また「もうお兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだから」という言葉は子どもの自覚を促しているようで、親からの愛情を確かめたい子どもにとっては愛されていないと感じてしまう事にもつながり逆効果になってしまいます。

子どもが要求を受け入れる

赤ちゃん返りした子どもは、忙しいママに抱っこをせがんだり、「着替えさせて」「食べさせて」と要求したりすることがあります。

そんな時「忙しいから」と拒否されると、子どもはますます寂しさを感じ、自分は愛されていないと感じてしまいます。

自分でできることでも求められたらできるだけ応えてあげてください。

またスキンシップしたがっているときは、できるだけはねのけず応えてあげましょう。

ここで叱ってしまうと逆効果になりますので、一時的なことだと思って手伝ってあげましょう。

ここで子どものワガママに付き合ってはワガママを増長させてしまうのではと不安になる方もいらっしゃるでしょうが、赤ちゃん返りは親の愛情を求めるSOSです。

子どもの要求に応え、愛情が感じられる言葉をかけてあげることで、子どもの寂しい気持ちは満たされ次第に落ち着いていきます。

上の子と一緒に過ごす時間を作る

下の子が生まれるとお世話が必要な下の子を優先してしまいがちです。

すると親を独占できなくなった上の子は寂しさを感じてしまいます。

これが赤ちゃん返りの大きな原因なので親と一緒に過ごす時間を作り、大事に思っていることをしっかり伝えてあげましょう。

上の子が話しかけても「今は手が離せないから」と突き放していては、親の関心を取り戻したくて赤ちゃん返りがエスカレートすることもあります。

この時期に上の子にガマンばかりさせてしまうと信頼関係が築きにくくなってしまいますので、上の子を優先して1対1の時間を作ってあげるなどして不安を解消してあげましょう。

また下の子を保育園や祖父母に任せて外出するのもおすすめです。

難しいようであれば、下の子がお昼寝している間に上の子と過ごす時間を作りましょう。

また親の愛情をたっぷり感じたい子どもにとって、抱っこなどのスキンシップは大事な愛情表現です。

ですが下の子が生まれたことでスキンシップの時間が減り、子どもにとっては不安とストレスを感じてしまっています。

そこでスキンシップの時間を意識して増やすことで、子どもはママの愛情や大切にされていることを実感できるでしょう。

実年齢より2歳くらい下だと思って接する

子どもに赤ちゃん返りの特徴が見られたら実際の年齢より2歳くらい幼いと思って接してみると良いでしょう。

たとえば3歳だったら1歳児に接するように、5歳だったら3歳に接するようにしてみましょう。

子どもが赤ちゃん返りするとつい「もう◯歳でしょ?」と言ってしまいがちですが、実際の年齢より幼いと思えば解消でき、赤ちゃんに接するようにしてもらう事で、子どもの心も満たされるでしょう。

下の子のお世話を手伝ってもらう

上の子にも赤ちゃんのお世話を手伝ってもらうのも有効です。

簡単なことを手伝ってもらい、できたら「ありがとう」「助かったよ」と感謝の気持ちを伝えたり、褒めてあげてることでスキンシップを取りながらも赤ちゃんにはお世話が必要だと理解できます。

また、自分がお兄ちゃん(お姉ちゃん)になった自覚が芽生えてくる助けにもなるでしょう。

周囲の協力を得る

上の子の赤ちゃん返りと下の子のお世話を両立させるのが難しい場合は、抱え込まずに周囲の協力を得ましょう。

友人や祖父母に頼んだり、ベビーシッターや地域のファミリーサポートを利用したりする方法もあります。

周囲に頼るのはいけない事ではありません。

託児所や保育園など利用できる施設もどんどん利用しましょう。

親もリフレッシュする

赤ちゃんのお世話と上の子の育児で親も疲れてしまいます。

上の子を気遣ってあげなくてはといけないとわかっていても、ストレスがたまってイライラすることもあるでしょう。

しかし、親のイライラは子どもに伝わります。

親も趣味を楽しむなど、小さなことでもよいので気分転換する時間を作ってリフレッシュすることを心がけましょう。

 

 

このように子どもの赤ちゃん返りの対処法はいくつもありますが、他にも下の子のお世話をするときに「おむつを替えてあげていいかな?」などと、上の子に聞いてあげるとその一言で子どもは安心できたり、上の子の小さかった時のアルバムやビデオを一緒に見る事で自分も赤ちゃんだった、自分も可愛がられていたと伝えると落ち着きやすくなったりするなどの対処法があります。

子どもによってどの方法が良いのかは違いますし、これ以外の対処法もあるかと思いますので色々と試してみるとよいでしょう。

 

子どもの赤ちゃん返りの注意点

赤ちゃん返りをするのは親を信頼しているから

子どもが赤ちゃん返りする原因については前回のブログで、下の子が生まれて自分との関りが少なくなったことや環境が変わって不安から赤ちゃん返りしてしまう事があると書きましたが、すべては親を信頼しているからこそ赤ちゃん返りという行動が見られるのです。

赤ちゃん返りの時に見られる甘えは、親に対する「信頼」や「期待」と同じなのです。

この甘えを受け入れてもらえることは、子どもがこれから生きていくためにとても大切なことです。

この世の中や人々に対する、安心や信頼の根っこになるもので、「自分はこの世で生きていっていいんだ」「この世界は安全なところなんだ」という確信を得るための大切なプロセスなのです。

だから、子どもの赤ちゃん返りは親を困らせるものではなく、逆にそれだけ親に対して信頼を寄せているのだと理解しておきましょう。

子どもが自分は愛されていると信じられると落ち着く

子どもの赤ちゃん返りは自分が愛されているかの確認と環境の変化による不安の解消が大きな目的になります。

つまり言ってしまえば全て子どもの気持ちの問題なのです。

それを大人がもういいだろうと思っても、子ども自信が納得していなければ赤ちゃん返りは収まりません。

大人の主観ではなく、あくまでも子ども自身が愛されていると感じられることが重要なのです。

表に出さない子ほど要注意

赤ちゃん返りをしている子は行動が伴っていますのでわかりやすいかと思います。

しかし、赤ちゃん返りをしていない子は大丈夫なのかというとそうではありません。

どんな子でも下の子が生まれれば寂しく思いますし、環境の変化による不安を解消したいと思っています。

ただ親の状況や周りの状況を理解していたりしてガマンしてしまっている場合があります。

一見、普段と変わらない様子でも、なんとなく元気が無かったり今までよりも喜怒哀楽の感情が乏しかったりしたら要注意です。

そうやって気持ちを表に出さない子は自分の中にため込んでしまい、いつか許容量を超えた時に大爆発してしまう事になるのです。

また、そこまでになる過程で親に対しても不信感を募らせている場合もあり、そうなってしまったら普通に赤ちゃん返りをするよりも大変になってしまいます。

ですから赤ちゃん返りをしていないからと安心せず、上の子の性格や普段の行動を踏まえていつもと違う点がないか様子には注意して気にかけてあげましょう。

 

まとめ

ここまで赤ちゃん返りについて述べてきましたが、いかがでしたでしょうか?

思い当たる方やこれからを思い不安に思っている方もいらっしゃるかともいます。

子どもが赤ちゃん返りすると思うように下の子のお世話ができなかったり、新しい環境で大変だと感じるかと思います。

それまでは聞き分けのいい子だったのが親が忙しいときにそれをわかっているかのように、無理を言うようになった子どもに対して親も怒りがわくかもしれません。

しかし、赤ちゃん返りした上の子の気持ちを理解できなければ、赤ちゃん返りがますます進むことにもなりかねません。

つまり簡単にまとめてしまえば、下の子が生まれたり環境が変化した時は子どもが不安定になるので様子に注意し、なるべく子どもが安心できるように気持ちに寄り添ってあげて、子ども自身が納得できるまで付き合うというのを意識するようにしましょう。

また、赤ちゃん返りはあくまでも子どもの気持ちが不安定になっている状態ですので大人の主観や都合で考えず、子どもの内面に目を向けてあげましょう。

十分に甘えさせえてあげる事で子どもの自己肯定感を育み、自立に繋がっていくということです。

これらの事を踏まえて子どもの赤ちゃん返りとうまく付き合っていけるといいですね。

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