こんにちは、池袋東口託児所「つながり」、保育士の柚木です。
よくお子様と話していると「昨日、○○があった」「明日、△△に行く」などお子様から話してもらえることがあります。
ですが、よく話を聞いてみたり、保護者の方から話を聞いてみると何ヶ月も前の事だったり、来週や来月の予定だったりといったことがよくあります。
これはお子様が嘘をついているとかではなく、子どもの成長・発達において普通にある事です。
また時間についても過去・現在・未来を理解するのは意外と難しい事です。
今回はお子様が時間についてどのように認識しているのか、ちゃんと時間が理解できるようになるのはいつからなのか、大人はどのように関わっていくのかをまとめていきます。
目次
- 1.子どもにとって時間とは
- 2.子どもが時間を理解するために必要な力
- 3.子どもに時間を伝える
- 4.まとめ
子どもにとって時間とは
生活するうえで時間の概念はとても重要な事柄ですが、お子様はまだまだ理解できていないことが多いですよね。
過去の事は全て「さっき」や「昨日」と言ってしまったり、未来の事は全て「こんど」や「明日」と言ってしまう事もあります。
これはお子様の成長・発達から考えても正常な事なので何も問題はありません。
お子様が時間の概念を理解するにはある程度成長してからになります。
ですが、何もしなくてもお子様がすぐに覚えられるほど簡単ではありません。
時間の概念は結構覚えるのが大変なものなので少しずつ覚えていくしかありません。
この時、大人がどのように関わるかでお子様が覚えやすいかどうか変わってきます。
子どもが時間を理解するために必要な力
次に時間の概念を理解できるようになるためには事前にある程度の発達が必要になってきます。
お子様に時間の概念を伝えていく前に必要な能力がちゃんと備わっているのか確認してみましょう。
ある程度時間の認識ができるようになる
まず必要な能力1つ目、何となくでも過去・現在・未来というものを認識できている。
それこそ過去は全て「さっき」だったり「昨日」、未来は全て「こんど」「明日」というような認識でも構いません。
この認識ができてないと時間について説明するのはかなり難しくなります。
時間の認識ができるようになってくる目安は大体4歳ぐらいからになります。
ある程度大人の言葉を理解でき、会話できる
必要な能力2つ目、大人の言葉がある程度理解できて会話ができる。
時間について説明するためにはある程度大人の言葉を理解して会話ができる必要があります。
意味のある言葉を発語し始めるのは1歳ぐらい、簡単な会話なら2歳ぐらいからでもできますが、時間について伝えようとするとどうしても説明が複雑になってきます。
ある程度言葉を理解できて会話ができる3歳~4歳ぐらいが目安になります。
数字がわかる
必要な能力3つ目は、数字がわかり数えられる事です。
時計やカレンダーなど、時刻や日付を教えるためにお子様に見せるものはどれも数字で表されています。
ですので、時間の概念を教えていくうえで数字がどうしても必要になってきますから、お子様が数字をわかる必要があります。
時刻を教えるのであれば1~12、日付を教えるのであれば1~31までは理解できていればベストですが、最低でも0~9までの数字を理解できていないと厳しいでしょう。
前後(進む・戻る)がわかる
必要な能力4つ目、前後(進む・戻る)がわかる。
これは1の次は2、11時の次は12時、火曜日の前は月曜日など数字や時間、日付、曜日の前後関係を理解する事に繋がります。
時計やカレンダーを読むことに直接関わってくるものではありませんが、今は11時で12時になったらお昼ご飯など時間の見通しを持てる様になるためには必要になってきます。
ここであげた事は備わっているとよりスムーズに時間の概念を理解できるようになるためのものですが、だからと言って必ずしも必要というわけではありません。
お子様によってはこれらの能力が十分に発達していなくても時計が読めたり、時間の概念がわかるようになる子もいます。
ですのでこの能力はあくまでもこれができるようになったら、そろそろ時間が理解できるようになってくるというような目安と考えてください。
子どもに時間を伝える
さて、いざ子どもに時間の概念を理解してもらおうとするとどのように伝えていけばいいのかと考えてしまうかもししれませんが、実は改まって特別な事をする必要はありません。
すでに普段の生活の中で時刻も日付も曜日も身近に触れ合っているのですから、そのまま利用してしまえばいいのです。
例えば時間であれば「12時になったからお昼ご飯にしようね」「9時になったから寝える時間だよ」など時計を指さしながら時間と行動を結び付けて伝えます。
日付や曜日であれば「明日は○曜日だから朝ごみを出しに行かないとね」などこちらもカレンダーを見せながらh時付けや曜日と行動をセットで伝えるようにしましょう。
このように普段から日常の中で取り入れていくことで自然と時間、日付、曜日に触れ、理解するのも早くなります。
この際注意しなければいけない事はお子様に時間の概念を伝えようとして時間、日付、曜日、生活リズムなど様々な事を全て一度に伝えようとしてしまう事です。
全て一度に伝えようとするとお子様が覚える難易度が格段に高くなってしまいますので、一度に伝える時は伝える量は少なめで一緒に伝えるとしても時間と生活リズム、日付と曜日など相性のいいものを伝えるのがおススメです。
まとめ
お子様が時間を認識できるようになるのは、ある程度時間の認識ができ、大人との会話ができて、数字を理解できるようになり、前後(進む・戻る)がわかるようになる必要を考えると4歳ぐらいが目安になってきます。
いきなり始めようとするよりは前もって生活の中に取り入れていくとスムーズに身に付きやすくて良いでしょう。
お子様の成長全てに言える事ですが、焦ったり無理をさせる事は良くありません。
大人にとっては当たり前のことでもお子様にとっては初めてだらけの事です。
当然間違えることだって何度もあります。
それでも何度でも繰り返し伝えていけばお子様も身に付いていきます。
時間や日付、曜日の感覚が身に付けば一日の見通しを持って生活ができるようになりますし、次の行動を考えて動けるようになってきますので、ぜひ生活の中に取り入れてみてください。