こんにちは、池袋東口託児所「つながり」、保育士の柚木です。
今回から数回に分けて子育てにおけるの心と身体の成長と発達についてそれぞれの年齢毎に分けて詳しくまとめていきたいと思います。
最初の今回は0歳のお子さんについてです。
子育て<0歳児の成長>
ひと月毎にできる事が増え、どんどん成長していく0歳のお子さんたち。
0歳から1歳になるまでの1年間はお子さんの成長の中で1番変化の大きい時期です。
最初は何もできなかったお子さんが1歳になる頃には立って歩き回り、食事をして、しゃべるようになって本当にお子さんの様子が大きく変化していきます。
でもなんでもすぐにできるわけではありません。この時期はこれから成長していくための準備期間でもあるのです。
子育てをしていくうえで、「今どのような成長・発達段階にあるのか」を理解することが大切です。まずは0歳のお子さんについて、心と身体の両方の成長と発達をそれぞれの月齢毎の目安を確認していきましょう。
愛着の形成
愛着の形成には大人との関わりが大切です。
両親や保育者など特定の人と関わる事で形成される愛着は、お子さんの情緒の安定や信頼感などお子さんの成長にも関わってくるとても大切なものです。
自分が常に愛され守られている、この人のそばにいれば安心だと感じられる関係を築くためにも、日々の生活で「アイコンタクト」「スキンシップ」「言葉かけ」などの関りを積極的に行っていきましょう。
0歳の身体の発達
〇生後1ヶ月
・週に250g程度の体重上昇がある
・内臓が未発達で1日におしっこ20回、うんち5回前後の排泄がある
・ほとんどの時間を寝て過ごし昼夜の区別がない
・母親の声が聞き分けられる
〇生後2ヶ月
・筋肉が発達し手足を活発に動かせるようになる
・「あー」「うー」といったクーイングが盛んになる
〇生後3ヶ月
・視力は0.02~0.03程度
・手足を良く動かすようになる
・指しゃぶりが始まる子もいる
〇生後4ヶ月
・首がすわりはじめる
・腹ばいで首を上げることができるようになる
・握力が強くなりオモチャなどを徐々に握りはじめる
〇生後5ヶ月
・体をねじる動きから寝返りが打てるようになる
・起きている時間が徐々に長くなる
・離乳食が始まる
〇生後6ヶ月
・身長が1カ月に1センチ程度伸びる
・夜間の授乳がなくなり昼夜の区別がでてくる
・寝返りが活発になってくる
・早い子は歯が生えはじめる
〇生後7ヶ月
・睡眠のリズムが整ってくる
・手の動きがより活発になる
・お座りができるようになる
・視力が0.04~0.08程度になる
〇生後8ヶ月
・すりばいなどで移動できるようになる
・小さなものも掴めるようになってくる
〇生後9ヶ月
・ハイハイや後追いが始まる
・手指が発達してきて積み木同士をぶつけるなど細かな動きも可能になる
・手掴み食べが多くなる
・離乳食の2回食が定着する
〇生後10ヶ月
・つかまり立ちや伝い歩きが出来るようになってくる
・昨日届かなかったものに手が届くことなど成長が著しい
・「喃語」が徐々に出はじめる
〇生後11ヶ月
・ハイハイのスピードが速くなる
・つかまり立ちや伝い歩きが活発になる
・大人の言うことがだいぶ理解できるようになる
〇生後12ヶ月
・歩きはじめる子が出てくる
・最初の一語が出はじめる
・手先が器用になってくる
・視力はだいたい0.1以上ある
・通常の幼児食に変わりはじめる
0歳の心の発達
〇生後1ヶ月
・不快な感情を泣いて表現する
・追視が徐々にできるようになる
・働きかけに手を握る、足を縮めるなどの反応を示す
〇生後2ヶ月
・顔を動かして追視をするようになる
・音を聞いたり物を見て喜んだりする
〇生後3ヶ月
・笑う、泣くの感情表現が豊かになる
・音のする方に顔を向けるようになる
・自分の体に気付いて見つめたり触ったりする
〇生後4ヶ月
・興味のあるものを見つめたり音のする方を見つめて聞いたりする
・あやされると声を出して笑い、嬉しそうな様子を見せる
〇生後5ヶ月
・視覚と行動を結び付けられるようになり、おもちゃに手を伸ばす
・大人が食べているものに興味を示す
〇生後6ヶ月
・興味のあるものをつかむなど能動的になる
・隠したものが出てくることが予想できるようになる
・手にしたものを口に入れて確認しようとする
〇生後7ヶ月
・好奇心が広がる
・欲しいものを見て声を出す
・母親がわかるようになり、いないと泣く
・人見知りが始まる
〇生後8ヶ月
・好奇心がより強くなり探索行動が盛んになる
・感情表現がいっそう豊かになる
・相手の様子や表情から気持ちを読み取ることができるようになる
〇生後9ヶ月
・欲しいものを指し示して意思表示するようになる
〇生後10ヶ月
・簡易な言葉を理解するようになる
〇生後11ヶ月
・物と言葉とを結びつけて記憶する
・動作と言葉とをつなげることができる
・模倣(まね)が始まることもある
〇生後12ヶ月
・記憶力が育つ
・模倣活動が頻繁になる
0歳子育ての辛いこと
0歳のお子さんの成長についてまとめてきましたが、子育てはお子さんの成長を喜ぶばかりでなく大変な事、辛い事も当然あります。特に0歳のお子さんは大人の手を借りなければ何もできず、体調も変化しやすいので気が抜けません。
動き回れるようになると危険が無いか周囲に気を配らなければならなくなり、さらに負担が増えます。
特に初めてのお子さんの場合は勝手がわからず余計に負担を感じてしまいますよね。
0歳のお子さんの子育てで辛いと感じる主な要因は
・子育てが初めてで勝手がわからない
・生活スタイルの変更
・24時間体制のお世話
・コミュニケーションがとりにくい
・気が抜けない
・負担が大きい
・周囲に頼れず孤独感を感じる
というようなことではないでしょうか。
0歳のお子さんはしゃべることはもちろん、コミュニケーションをとる事が難しく唯一の意思表示は泣くことのみ、そんな中でお子さんの要求を汲み取り24時間付きっ切りでお世話していれば当然中々気も抜けず、負担も大きくなります。
さらにそのような状況で疲れ果ててしまい、周囲との関わりが希薄になり孤独感を感じてさらにストレスがたまるといった悪循環に陥ってしまうこともあります。
さらにこうしなければ、ああしなければと考えすぎてしまうのも子育てが辛いと感じてしまう要因になります。
つまり0歳児の子育てで辛いと感じる要因は大人の余裕の無さにつきると思います。
子育ては全て自分がしなければいけないわけではありませんし、大人だって体調の悪い時やどうしてもやりたくない時はあるでしょう。
そこで無理をしてしまうよりは手を抜ける所は抜いて利用できるものは何でも利用していきましょう。
子育てでわからないことがあるならご両親や友人、助産師や保育士などの専門家に相談したり食洗機や掃除ロボットなどの便利グッズを利用してもいいでしょう。
お子様と一緒にいるのが辛いと感じるなら友人やご両親に少しの間預かってもらいリフレッシュするのもおすすめです。
ご両親や友人に預けるのが難しい時でも託児所やベビーシッターなどお子さんを預かってくれる所はたくさんあります。
まずは無理をし過ぎず、ときには周囲にお願いすることも必要です。
まとめ
では今回の事をまとめると
・お子さんの成長は一人ひとり違う、目安はあくまで目安でしかない
・お子さんとゆっくり関わり愛着、信頼関係を築こう
・手を抜ける事は手を抜き、辛いときは周りに頼ろう
という事です。
子育ては楽な事ばかりでなくむしろ大変な事、辛い事の方が多いでしょう。それでもそんなものを吹き飛ばしてしまうほどかわいいお子さんの成長を見守り、子育てを少しでも楽しく、喜びに満ちたものとしていきたいですね。