ぶろぐ

ベビーカー・抱っこ紐は便利だけれど・・・

こんにちは、池袋東口託児所「つながり」、保育士の柚木です。

子育てをしている皆さんベビーカーや抱っこ紐使ってますか?
お子さんがまだ歩けないならもちろん使っていらっしゃると思いますが、大きくなって歩くのが上手になっても様々な理由があってまだ使っていらっしゃるご家庭もあると思います。
今日はそんなベビーカーや抱っこ紐を使う時の注意点をお伝えしようと思います。

まず、まだ歩けないお子さんや歩けるけどまだ不安定で危ない等の理由でベビーカーや抱っこ紐を使用するのは何も問題がありません。では、何が問題になってくるのかというと大きくなり上手に歩けるようになってもベビーカー・抱っこ紐を使っていると子どもが“自分からは何もやろうとしない無気力な子ども”になってしまう可能性があるという事です。

無気力な子どもとはどういう事だろうと思われるかもしれませんが、まず子どもは立って歩けるようになったからといってすぐに大人の様に上手に歩けるわけではありません。
最初はうまくバランスもとれずにすぐに転んでしまいます。そんな状態で外を歩いたりするのは危険ですからベビーカー・抱っこ紐を使うのは当然です。
ですがさらに成長し歩くのはもちろん走るのも上手になり色々と動き回れるようになったにも関わらず、勝手にどこかに行って危ないから、子どもの歩くペースに合わせると時間がかかりすぎる等の理由でベビーカー・抱っこ紐を使用していると、子どもは自分で歩ける力があり本人も歩きたいと思っているのに歩かせてもらえないため歩きたいという気持ちを奪ってしまい、本来ならたくさん歩いてバランス感覚や持久力などの歩く力を伸ばしていくはずが、それをさせてもらえないために歩く力が身につかず、歩きたいという気持ちも無くさせてしまいます。
その結果、子どもの歩く力がいつまでも身につかず、自分で歩くよりも楽なベビーカーや抱っこ紐を求めるようになって自分で歩くことを拒否してしまうようになってしまいます。

でもそれは当然ですよね。自分で歩くよりもベビーカーや抱っこ紐で運んでもらった方が楽なのは当たり前です。
大人だって自分で歩いて疲れるより、誰かが運んでくれる方が楽なのはわかりますし出来るならそっちが良いと思いますよね。子どもだって同じです。
さらに大人は子どもに危険が無いか常に気を張っているよりベビーカーや抱っこ紐などで運んだ方が簡単です。そういったこともありベビーカー・抱っこ紐を多用しているといつしか子どもが自分で歩こうとしなくなってしまいます。

もちろん道路など人や車の通りが多い場所で安全を考慮して使用するのは当たり前ですし問題ないのですが、いつでもどこでもベビーカーや抱っこ紐を使用し、公園など安全が確保できる場所で歩いたり身体を動かすなどして子どもの欲求を満たし、ちゃんと身体を動かす機会を作ってあげる事もせずに大人の都合を優先してベビーカー・抱っこ紐を使っていると子どもは自分で歩こうという気持ちを持てなくなってしまうのです。

またそのように“何らかの大人側の理由を付けて”大人の都合を優先してしまっている保護者は他の事全般に対しても同じようにしてしまっている可能性が高いのです。

つまり大人の都合を優先し親が何でもやってしまう、または先回りして準備してしまう為に子どもが自分でやる力を成長させる機会を奪い、何かやりたいと思う気持ちを潰してしまいそれが常態化してしまった結果、子どもが自分で何かをやろうと思えなくなり無気力な子どもになってしまうのです。
そうなってしまうと自分の事、食事や着替えなど自分の身の回りの事や果てはトイレに行くことも親の手を借り無くてはできないようになってしまいます。

私も保育士時代、担任ではありませんでしたがそうなってしまったお子さんを見たことがあります。
その子は3歳児クラスの子でしたが、3人姉妹の末っ子で色々と家庭の事情もあったのはわかるのですが、何でもお母さんがやってしまっていたため4歳になっても登園はお母さんにでおんぶされ部屋まで来るため自分で歩こうとしない、日中の活動や遊びは無気力で自分から何かをやろうとはせず一緒にやろうと促しても中々動かない、尿意を伝えてくれないのでオムツが外せない、友達との関係も築けず1人でいる事が多い等々当時の担任の保育士がいろいろと苦労をしていたのを覚えています。

結局、その子が他の子と同じ様に自分の事を自分ででき、友達との関係も築けたのは5歳児クラスになってからでした。子どもと保護者両方に働きかけ続け、少しずつ少しずつ改善していったのですが、実に2年もの時間がかかりました。
出来る力があるにも関わらず保護者の関わり方によって失ってしまったやる気を取り戻すためには普通に身に着けていくよりも何倍もの労力が必要となります。
その労力を別の事に向けていればその子はもっと保育園を楽しみ、成長し、友達関係等もいろいろな可能性が見えていたのではないかと思うと残念でなりません。

でも考えてみれば当然です。自分でやらなくても身の回りの事は全部親がやってくれるので自分でやる必要性を感じる事は無く、やってくれるのを待っている方がはるかに楽なのですから。
結果、自分でできる力があるのに自分の事は何もやらない寝たきりで介護されているのと変わらない子どもが出来上がってしまうのです。

ベビーカーや抱っこ紐を普通に使っている分にはそんなことにはならないと思いますし、ご家庭によって様々な理由があると思います。ですから使うなという事ではなくいつもは使っていないが遠出して子どもが疲れてしまうので使用するなどちゃんとした理由がある場合は気にする必要はありませんし、ちゃんと身体を動かしたりする機会を作っているのであれば問題はないでしょう。
しかし、大人の都合を理由に使い続けてしまうということは、他の事に対してもそのようにしてしまい子どもの成長を妨げてしまう事があり、無気力な子どもにしてしまう可能性も潜んでいることを覚えておいてください。
そして、普段の子どもへの接し方をもう一度見直してみていただければと思います。

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