子ども 伝え方

子どもとの関わり

子どもへの伝え方

【子どもへの伝え方】

東池袋にある池袋東口託児所「つながり」です。今回は「子どもへの伝え方」についてです。
子どもというのは好奇心の塊です。大きくなるにつれできることも増え、やって良い事、いけないことの判断もできるようになりますが、特に就学前の子ども達というのはわからないことだらけで何が良くて何が悪いのかわかりません。だからこそ大人が見守り、やって良い事、やってはいけないことを教えてあげなくてはいけません。
でも、お父さん、お母さんの中には「うちの子は何度言ってもわからない」「何度も言い聞かせて、本人ももうやらないと言っているのに同じことを繰り返す」「なんでわからないんだ!」と思ってしまう事ってありませんか?
それって本当に子どもに問題があるからでしょうか?実は大人の伝え方に問題があって、子どもが理解しずらくしてはいませんか?
伝え方を間違ってしまうと子どもは何度言われても理解することができず、同じことを繰り返してしまうことになります。

それでは子どもが理解できるようにするにはどうすればいいのか、子どもが理解しやすい伝え方をまとめてみました。

子どもがやってはいけないことをするのはなんで

子ども達は経験も少なく、何が良くて何がいけない事なのかわからないので、いろいろなものに興味を持って手に取ってみたり、挑戦したりしていくことで経験し物事を理解していくものですが、その中にはやってはいけない事、周りの状況からやってほしくないことなどが含まれているものですよね。でも子どもにしてみればなんでやってはいけないのかわからないし、興味のあることに集中しているので周りの状況など見えていません。泣いているときも同様で周りがどうだからなど全く考えず、自分の感情を優先しています。なので、やってはいけないこともやってしまう事があるんです。

子どもは好奇心の塊

子どもは好奇心の塊です。その好奇心があるからこそいろんなことに挑戦し、様々な経験をして成長することができるんです。だからこそ危険なことも危ないと思わず、興味があるからと周りも気にせずに挑戦しようとするのです。
どんなことでも子どもの成長には必要なことではあり、危険なことも経験して危ないから次からは気をつけるようになるのですが、あまりに危ないことは大人が注意したり、補助するなどして大きな怪我にならないようにすることが必要です。

同じことを繰り返してしまう理由は?

子どもは好奇心の塊という事はお話しましたが、楽しいことが大好きで何度でも繰り返し経験しようとします。大人もそうですが楽しいことは何度でもやりたくなり、つまらない事や辛い事はやりたくないですよね。子どもはそれが大人よりもストレートに行動に出るものなのです。
それをふまえて、子どもが何度も同じ事を繰り返すのはそれが楽しいからであって、その事が良い事なのかいけない事なのかは関係が無いのです。また、その事自体ではなく何かやると大人など周りが反応してくれるので、その反応が面白くて繰り返す場合もあります。
反応が面白くて繰り返す例としては“理由もなく他の子を何度も叩いてしまう”などがあります。これも良い事、いけない事などは関係が無く、他の子を叩くとその子が泣いたり、怒ったりして反応してくれることが面白くて繰り返してしまうのです。

子どもへの伝え方

子どもに何かを伝える時皆さんはどんなふうに伝えてますか?子どもへ伝えるときのポイントは皆さんも聞いたことがあると思いますが、ここでそのポイントをまとめてみました。

伝え方のポイント

まず、子どもへ伝えるときのポイントですが、言葉遣い、大人の姿勢、目線、子どもと大人の精神状態、子どもの思い、大人の思い、周りの状況、普段の接し方、子どもの思いの受け止め方などがあります。
人によってはもっと沢山ポイントがあると思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、今回はこの9つのポイントに絞ってまとめていきたいと思います。

それぞれのポイント

言葉遣い
言葉遣いは子どもに伝えるときに注意することですぐに思いつくと思われますが、注意することは“ゆっくりと、わかりやすい言葉で、簡潔に”伝えましょう。例えば、道路を渡る時には「車いっぱいあるね、当たったらどうなっちゃうかな?(子どもの答えを聞いて)そうだね、当たったら痛いし血が出ちゃうね、だから気をつけようね」など子どもが理解しやすい言葉を使って伝えてあげましょう。
さらに言葉と言葉の間の取り方にも注意して、子どもの様子を見ながらその言葉が子どもにしみ込んだと思えてから次の言葉を話すようにしないと、ちゃんと理解しきる前に次の事を伝えられた子どもは混乱し、余計に理解できなくなってしまいます。

大人の姿勢
何かを伝えるとき大人が立ったまま子どもに伝えようとするとどうしても子どもは見上げる形になり、少なからず威圧感や圧迫感を感じてしまいます。上から目線という言葉があるように自分より上から何か言われても、小さな子どもは威圧感や圧迫感を感じてしまい肝心な大人が伝えようとしている大切なことが余計に理解できなくなってしまうのです。
ですので何かを伝えるときはしゃがんだり子どもを抱き上げるなどして子どもと目の高さを合わせ、威圧感や圧迫感を与えないように気を付けてください。

目線
大人の姿勢でも少し触れましたが、何かを伝えるときは子どもと同じ目線を心がけるのが大切です。また、伝えるときは子どもと目を合わせて話、表情や目の動きなども見ながら伝いたいことがしっかりと伝わっているか、子どもにしみ込んでいるのか確認しながら話していくとより子どもが理解しやすくなります。
“目は口程に物を言う”という言葉がある通り子ども達はうまく言葉にできない事は目の動きなどをサインとして自分の気持ちを表しています。ですので、伝えたいことがちゃんと子供に伝わっているのか、目を見て確認しながら伝えていきましょう。

子どもと大人の精神状態
さて、皆さんが子どもに何かを伝える時どんな感情を持って伝えているでしょうか?大切なことだからわかってほしいという思い、なんでそんなことをするんだという戸惑いや苛立ち、周りの目や迷惑になるという焦りや不安、その場の状況によって様々な感情があふれていることでしょう。
また、その時の子どももどんな感情を持っているのでしょうか?楽しいことがあって興奮しているのか、嫌なことがあり落ち込んだり怒っているのでしょうか、悲しくなって泣いているのでしょうか、子ども達も大人と同じように様々な感情があふれています。大人も感情が爆発しているときは中々ブレーキが利かず、気持ちを切り替えるのに時間がかかりますよね。大人でもそうなのですから小さい子どもはさらに難しく一度感情が爆発してしまうと中々落ち着くことができません。子どもも大人もそんな状態では伝わるものも伝わりません。ですので何か伝えたいことがある時は大人も子どもも落ち着ける状況を作る必要があります。
自宅などであれば落ち着ける状況は比較的簡単かもしれませんが、外に出ていた場合は難しいと思います。なので次の項目の“周りの状況”で具体例などをあげて説明したいと思います。

周りの状況
前の項目でもありましたが、子どもに伝える時子どもも大人も落ち着いていなくては伝えたい事が伝わりません。自宅であれば子どもが泣いたり騒いだりしても時間をかけて落ち着かせられるかもしれませんが、外に出かけているときや電車の中など外出中で周りの迷惑になると思える場所では周りの目を気にしたり、早く静かにさせなきゃと焦ってしまい余計に子どもが落ち着かなくなってしまうという悪循環に陥ってしまいます。
そんな時はまず、大人が落ち着きましょう。確かに周りの目なども気になるかもしれませんが、焦った結果長引かせては余計に周りの迷惑になってしまうので、強い口調ですぐに言うのではなく、ぐっと言葉を飲み込んで子どもを落ち着かせるための場所を探しましょう。
子どもを落ち着かせるためには、“余計な音がしない、余計な物が目に入らない、周りに他の人の気配が無い”ことが大切です。それらがあると子どもはそちらが気になってしまい、大人の話に集中できなくなってしまうのでそれらが無い、または少ない場所を探しましょう。
余計な音というのはテレビの音やオモチャの音、他の人の話し声などですが、外では静かな場所を探すのは難しいですよね。なのでなるべく静かな場所、デパートなどであれば売り場から離れた階段や隅の方の人のあまりいない場所に移動しましょう。
余計な物が目に入らないようにするには近くにオモチャなどが無い場所の壁際や角などで大人が壁を背にして、子ども壁の方を向くような位置取りが大切です。そうすると子どもの目には大人と壁しか見えず大人が話すことに集中できるようになります。壁は向こう側が見えるガラス張りだとガラスの向こうが気になってしまうので気を付けてください。
また、子どもと大人の位置が反対だと子どもは壁と大人に挟まれて威圧感や圧迫感を感じてしまうのでNGです。壁を背にするのが難しい時は子どもを抱っこしたり、少し顔を近づけ気味にして子どもの視界に他の物が入ってくる範囲を狭くする方法もあります。ただし、やりすぎたりすると子どもは逆に威圧感や圧迫感を感じてしまいますので注意しましょう。
周りの人の気配を子どもは敏感に感じます。これは子どもが好奇心から周りに興味を向けていたり、なじみのない場所で周りが安全なのか気にして意識してしまうためなので、仕方のない事です。ですので大切な話をしているときに周りに他の人の気配がしてしまうと子どもは顔をなどを向けなくても意識がそちらに向いてしまう事があります。なので、大切な話をするときは周りに他の人の気配が少ない場所でしてください。

子どもの思い
子どもが泣いたり、騒いだりする時皆さんなぜそうなったのか理由を聞いてますか?外出しているときはしっかりと聞いてあげることは難しいと思いますが、子どもが泣いたり、騒いだり、興奮してしまう時は必ず理由があり、何もなく突然そうなってしまう事はありません。その状態で落ち着かせようとすると時間もかかりとても大変です。なのでまずは子どもがどうしたいのか、なんでそうなってしまったのかを聞いてあげる必要があります。子どもは自分の気持ちを聞いてもらうだけでも少し落ち着くことができます。その気持ちを受け入れてあげられるかどうかはまた別の問題ですが、まずは子どもの気持ちを聞いてあげましょう。
もし、状況が許すのなら一度思い切り泣かせてあげるのも一つの手です。大人も同じですが、一度思い切り泣けば気分がスッキリとし、気持ちを切り替えやすくなることもあるので子どもを落ち着ける方法の一つとして覚えていてください。

大人の気持ち
子どもが泣いたり、騒いだり、興奮しているとき皆さんはどう思いますか?小さい子は些細なことでも泣いたりしてしまうものですが、それが日に何度も繰り返しあると大人も疲弊し、つい声を荒げてしまったり、苛立ったりして感情的になっていませんか?それは当然の反応とは思いますが大人が感情的になってしまうと、子どもは大人の雰囲気が怖くなってしまい話が理解できなくなってしまいます。
時々、外で泣き叫んでいる子どもに強い口調で怒っているお母さんを見かけることがありますが、大人が感情的に子どもをとがめているのは“怒る”行為であり、この時大人も感情が爆発しているため子どもはその雰囲気が怖くて泣いたり、謝ったりしてしまっています。つまり大人が“怒る”と子どもはその状況が怖くてなってしまい、話している内容は頭に入ってきていません。
一方で“叱る”は子どもの事を思い指導するものなので感情的にはならず、子どもの気持ちも聞いた上でなんでなぜいけないのか、するとどうなるのかなど子どもにわかりやすく理解できるように伝えていくことです。
ですので、子ども伝える時はすぐに伝えようとするのではなく、1回深呼吸するぐらいの気持ちで心を落ち着けてみてください。

普段の接し方
子どもに何かを伝える時皆さんはどのように伝えているでしょうか?伝え方は人それぞれで様々な方法があるでしょう。ですが、お母さんとお父さんで話が違っていたりしませんか?
大人によって同じことでも違う対応をしてしまうと子どもが混乱する原因になります。家やお出かけの際の約束事など、一貫した態度を取ることも大切ですし、家族では基本的に同じような対応をするようにしてください。
また、できる範囲で保育園や幼稚園などとも同じようなやり方でやると子どもが身に着けやすくなります。その例としてはトイレトレーニングや箸の使い始めなどがあります。

子どもの思いの受け止め方
皆さんは“受け入れる”と“受け止める”の違いはご存知ですか?聞いたことがある方もおられると思いますが、ここで改めてその違いをまとめました。
まず、子どもの思いを“受け入れる”とは、子どもがこうしたい、あれがやりたいと言った時にその要求に答えてあげることです。抱っこしてほしい、オモチャを買ってほしい、あれはやりたくない、嫌いなものは食べたくないなど自分のしたい事、してほしいことをいいよ、やってあげるよと許容してしまう事が“受け入れる”となります。さらに靴を履きたがらない子どもに靴を履かせてあげるなども、子どもの靴を履きたくない気持ちを“受け入れ”ていることになります。
次に、子どもの思いを“受け止める”とは、子どもの要求に対して「そうなんだ、○○したかったんだよね」と気持ちを聞いてあげた上で「でも、今は○○だからできないんだ。だから明日(家に帰ってから)○○しようね」と今はできないとしっかり伝えることです。これは子どもの気持ちをちゃんと聞いて“受け止めて”はいますが、今はできないと受け入れてはいません。
この「そうなんだ、○○したかったんだよね」と子どもの気持ちに共感してあげることで子どもは「あっ、気持ちを分かってくれた」と少し落ち着く事ができ、その後の「でも、~」とできない事を伝えられても納得し、気持ちを切り替えやすくなるのです。
その上で、後からでもできる事(抱っこなど)であればちゃんと後でやってあげることを伝え、しっかりとやってあげることで約束を守ってもらえたという安心感も子どもは感じ、次に同じようなことがあってもすぐに納得して気持ちを切り替えられるようになります。ここで約束が守られないと子どもは不信感を持ち、同じようなことがあった時にまた約束を守ってもらえないんじゃないかと思い、その場で中々納得してくれなくなってしまいます。
また、後からではできない事(そこにしかない物が欲しいなど)の時は自宅にある似たようなもので一緒に遊ぼうと誘ってみたり、家にある別のものの方がパパ・ママは好きだなと言ってみたり、電車が好きな子には近くの線路に電車を見に行こうと誘ってみるなどその子の興味を別のものに向けるように誘い掛けてみるなどすると気持ちを切り替えやすくなります。また、親も困っていることを伝えてみるのも一つの方法です。このあたりのことは子どもによってやり方が様々です。
十人の子どもがいれば十通りのやり方があるでしょう。その子がどんなことに興味を持ちやすいのかなど、子どもの性格なども考えながら試してみてください。

子どもの思いをなんでも受け入れると・・・

前の項目で子どもの思いを受け入れるか受け止めるかといいましたが、乳児のように小さい子はできる限り受け入れてあげるのは大事なのですが、いつまでも受け入れ続けていると次第に子どもは“自分の言ったことは何でも聞いてくれる”“ダメだと言われたら泣いたり、騒いだりすればいい”と思うようになります。“買い物前に今日はお菓子は買わないと約束したのに子どもが騒いでしまったので仕方なくお菓子を買ってあげた”これは子どもにダメと言われても騒げば買ってもらえるとインプットされてしまいますのでNGです。
また、朝の支度など時間が無いからと着替えや靴履きをやってあげていると“自分で何もやらなくても全部やってもらえるからいいや”と思うようになってしまいます。
その一例としてこんな話があります。私が保育園に勤めていたころに聞いた話で、給食で出たミカンを食べられない子がいました。その子はもうすぐ4歳になる子で、食べるのが好きな体の大きな子ですが、ミカンは食べようとしなかったそうです。その事を母親に話すと家では母親が薄皮まで全部向いてあげて食べさせてあげているそうで、自分で皮をむいて食べたことは一度もないそうです。その結果、給食ではミカンが食べられなかったということでした。結局、母親に家で食べるときはなるべく自分でやらせてみるように伝えて、保育園でもやり方を教えてあげたりすることで、一人で食べられるようになったそうです。
このように言うことを聞いてもらう、やってもらうのが当たり前になってしまった子は一人で何かをするということがとても苦手になってしまう事があります。それではこれから成長していくうえでとても不安が多いことになってしまいます。子どもが可愛いのはわかりますが、可愛がると甘やかすを間違えないようにしたいですね。

予防策も有効

さて、子どもが泣いたり、騒いだりしてしまったときの対処としていろいろと書きましたが、そもそもそのような状況にならないことが一番です。お出かけの際には、そのような状況にならないように予防策をしていきましょう。何度か外出をすれば、子どものしそうな行動も予測がつきます。子どもの行動を予測しそんな状況になりそうな場所は避けて通れるように計画しておき、事前に子どもに説明しておくことで子どもが興奮したり、泣き叫んだりしてしまう状況は少なくなるでしょう。

まとめ

注意点など沢山書いてきましたが、子どもが泣き叫んだり、興奮してしまったときは下記の点に注意してみてください。

1、まず大人が落ち着く
2、騒がしくなく、人の少ない所に行く
3、子どもと目を合わせて
4、子どもの思いを受け入れる、受け止める
5、子どもが落ち着いたら理解しやすい言葉で伝える

補足として、次の点にも気を付けてみましょう。
1、そんな状況になる場所を避ける、事前に子どもに説明しておく等予防策をする
2、同じことがあって、いつ誰が伝えても一貫して同じ態度をとる

以上のことをふまえて皆さんが子どもに何か伝える時はどうだったか思い返してみてください。中々子どもが伝えたいことを理解できず、繰り返してしまう時は今回挙げたポイントが出来ていなかったのかもしれません。
さらに、子どもによって対応の仕方は千差万別です。この子にはこの伝え方でよかったけど、こっちの子にはこの伝え方じゃない方がいいなどもありますので、その子にあった伝え方を考えてみてください。
最後に、子育てに正解はありません。いろいろと試してみたり、周りに相談できるときは成功談や失敗談など聞いてみると思わぬヒントがありますので、少し意識してみると子育てがぐっと楽になるのではないでしょうか。

-子どもとの関わり

© 2020 池袋東口託児所 「つながり」